« 旅行が招いた葛藤 | トップページ | ソーセージはどこいった!? »

2008年7月14日 (月)

グリーン

日も暮れかかった帰り道。

豊田町を少し過ぎたところで信号待ちをしていると、突然運転席を「コツン」と叩く音がする。

立て続けに2回音がしたところで不思議に思い、窓を見た。

そこにいたのは、緑色の金属光沢を放つ一匹の「カナブン」であった。

ボクは昆虫が苦手である。

そんなボクの脳のプログラムは窓越しのカナブンにだって拒否反応を起こす。

窓をこちら側からコンコン叩いてみたり、窓を一瞬降ろしてすぐ上げてみたりして振り落とそうとしてみたが、一向にそこを離れようとしないカナブン。

そうこうしているうちに、信号は青に変わる。

スピードを速めたりしてみるが、カナブンはむしろ振り落とされまいと懸命にこらえていた。

ひっかかる場所などない窓ガラスに前足を伸ばしては滑らし、必死にそれを繰り返している。

そんなカナブンの様子を見ていたボクは、次第にこのカナブンが愛らしくも思えてきた。

ボクはカナブンに「グリーン」という名前をつけた。

ボクは家までの距離をグリーンとともに過ごすことにした。

 

しかし、自宅に着いたときグリーンはすでに消えていた。

ほんの1.5kmぐらいの距離だったけど、ボクとグリーンの間には小さなフレンドシップが芽生えていた。

「さよなら、グリーン」

 

別れを告げ、ボクは車を「助手席」から降りた。

なぜ、助手席からって?

だって、まだどっかに張り付いてたかもしれないでしょ。

カナブン。

|

« 旅行が招いた葛藤 | トップページ | ソーセージはどこいった!? »